敬語の使い方-言う、申す、待つ-
【問題】
( )の中に入る文で、敬語の使い方が適切なのはどれでしょう?
<受付係が来客に対し、担当の社員(田中)が「今、行くのでロビーで待っていてほしい」という旨のことを言っていると伝える>
ただいま参りますので、( )。
ア ロビーでお待ちになっていただきたいと、田中が申しております。
イ ロビーでお待ちしていただきたいと、田中が申しております。
ウ ロビーでお待ちになっていただきたいと、田中がおっしゃっています。
【解答と解説】
来客に対して、来客の「待つ」という行為、自社の人間である田中さんの「言う」をどう表現するかという問題です。
まずは田中さんの「言う」はどう表現するべきでしょう。
社外の人に対して、自社の人間の行為について言うときには、たとえ社長の行為といえども下げて表現する、すなわち謙譲語を使うというのが敬語の鉄則でしたね。よって田中さんの「言う」は、「申す」を使って表すのが適切です。
「おっしゃる」は「言う」の尊敬語で、来客に対して自社の人間を上げて表現していることになり、不適切です。ということでウは不正解となります。
次に来客の「待つ」という行為についてです。
来客の行為については尊敬語を使って、上げて表現するのが適切でしたね。さて、ア「お待ちになって」とイ「お待ちして」は、どちらが適切でしょうか?
正解はア「お待ちになって」です。「お待ちする」は「お~する」という形の謙譲の表現なんです。よって、自分がロビーでお客様を待つときに「ロビーでお待ちしています」と言うのは適切ですが、お客様に待っていただきたいときに「お待ちしてください」というのは失礼にあたります。
お客様に待ってもらいたいときには、「お~になる」という形の尊敬の表現を使って「お待ちになってください」と言うのが適切です。
【正解】ア
「お~になる」は上げる表現(尊敬の表現)、「お~する」は下げる表現(謙譲の表現)と、しっかり記憶してしまいましょう。