さ入れ言葉の見分け方
【問題】
次の文の[ ]中の部分が、誤った言い方であるのはどれでしょう?
1.明日もここに[来させ]てください。
2.もっと早く[走らさせ]てほしいんだけどなあ。
3.晩ご飯くらいゆっくり[食べさせ]てよ。
4.あとでその本、私にも[読まさせ]てくれない?
5.ちょっとごめん、彼を[通らさせ]てあげてね。
(日本語検定公式模擬・練習問題集より 改題)
【解説】
「走らさせる」「読まさせる」「通らさせる」は、日本語の乱れのひとつとして取り上げられることがある、いわゆる「さ入れ言葉」です。
動詞を「人に~をやらせる」という意味の形にするときに「せる」のみをつけるべきところ、「さ」を入れて「させる」をつけてしまっているので、「さ入れ言葉」の名がつきました。
ちなみに「れ足す言葉」というまちがいのパターンもあります。それについては、また後日とりあげますね^^
さて、「走る」「読む」「通る」の「人に~をやらせる」という意味の形は、正しくは「せる」をつけた「走らせる」「読ませる」「通らせる」です。
一方、「来させる」「食べさせる」には「させる」がついていますが、これらは正しい言い方であるとされています。
さて、では、「させる」をつけるべき動詞と、「せる」をつけるべき動詞の区別をどうすればいいでしょうか?じつは、とても簡単なチェック方法があるんです^^
前回の「ら抜き言葉」のときと同様、それぞれの動詞に「ない」をつけて、「~しない」という意味の形にしてみてください。
「させる」をつけるべきとされている動詞「来る」「食べる」に「ない」をつけると、「来ない」「食べない」となります。さて、「ない」の上の音は、どうなっているでしょう。それぞれ「こ」「べ」。オ段、エ段の音です。
では、一方「せる」をつけるべきとされている動詞「走る」「読む」「通る」はどうでしょうか。これらに「ない」をつけると「走らない」「読まない」「通らない」となります。おや、「ない」のすぐ上の音が「ら」、「ま」、「ら」と、すべてア段の音になっていますね。
もうおわかりでしょうか。「せる」をつけるべきか「させる」をつけるべきどうかのチェック方法、ここは単純に「ない」をつけてみて、「ない」の上の音がア段になる動詞には「せる」をつけると憶えてしまってください。
日常会話や日本語検定対策のためであれば、この原則を押さえておけばOKです。
あれ?どっちかな?と迷ったときには「ない」をつけてチェックしてみてくださいね。
【正解】2、4、5