敬語の使い方-相手の名前をたずねる-
【問題】
敬語の使い方が適切なのはどれでしょう?
<会社で、電話の相手の名前をたずねるときに>
ア お名前を頂戴できますでしょうか。
イ お名前をお申しになってください。
ウ お名前をお聞かせいただけますか。
【解答と解説】
「頂戴する」は、自分が目上の人から何かを「もらう」という行為をへりくだって言う表現です。よって、「お名前を頂戴」は「名前をもらう」ということになりますが、人の名前を「もらう」って、考えてみれば変ですよね。
ビジネスシーンではすでに定着した感のある「お名前を頂戴できますでしょうか」ですが、これは今のところ間違った日本語とされています。おそらく、これは「お名刺を頂戴できますでしょうか」との混同から生まれた表現ではないでしょうか。
名刺は「もらう」ものですが、名前は「聞く」ものです。「聞く」のへりくだった表現は、「うかがう」「お聞きする」です。よって、ウ「お名前をお聞かせいただけますか」が正解となります。
イの「お申しになってください」は、「言ってください」を敬語を使って言おうという努力のあとが感じられる表現ですが、残念ながら「申す」は、自分の「言う」をへりくだって表現する言葉です。相手の「言う」を「申す」と言ってしまっては失礼にあたります。
相手の「言う」は、相手を立てる表現「おっしゃる」を使って言うのが適切です。よって、イの場合は「お名前をおっしゃってください」が適切ということになります。
まとめますと、会社で、電話の相手の名前をたずねるときに適切な表現は「お名前をお聞かせいただけますか」「お名前をおっしゃってください」となります。
【正解】ウ
ただ、「お名前を頂戴できますでしょうか」を新人研修で教えている会社もあるようですね。あるいは、上司や先輩があたりまえのようにそう言っているという場合もあると思います。
そのような場合、「お名前を頂戴できますでしょうか」を使うことを拒否すると、得意先から評価されはしても、社内では「生意気なやつ」呼ばわりされるおそれがありますので、無理は禁物です^^;